昨日とある大企業で何故かバイトすることが出来たのですが,その中の作業で「真空ポンプ」「エバポレーター」「LC-MS」といった用語が良く出てきました.有機化学専攻の私からしたら当たり前に使っている用語でかつ,実際に手で動かした経験もあるため,言っている事,指示していることの意味がすぐに分かり作業がスムーズに進みました.しかし,一般の人からしたら何を指しているか,どういうことをするものなのかが全く分からないらしく,当たり前に使っている用語が専門用語だったんだということを再確認しました.
ここでインターネット上にある机上の論で「頭のいい人は一般の人に専門用語を使わずに簡単な言葉で説明することが出来る」という文言が良くあります.このバイトの際にそれを体験する機会があったのですが,私が頭が良くないためか,はたまたこの論に謝りがあるのか,これら専門用語を簡単に説明するのは案外難しいことなのだなと分かりました.というのも,専門用語を使う側からすれば,それが「どういう原理」で「どういうことをしてくれて」,「どういうときに有効なのか」が分かりますが,それを簡単にしようとすると「どういうことをしてくれる機械か」ということしか簡単には伝えられず,有用性まで話を深めるとその前提になる知識まで伝えることになります.つまり簡単に説明しようとするために情報量が少なくなり,真に伝えたいことの2割程度しか伝わらないというジレンマがやってくるのだなということに気づきました.
こういった簡単に説明する技術は繰り返すことで見についていくことだと思いますが,「情報量の減少による真意の欠落にはいつまでも悩まされるのだろうな.」「本当に頭の良い人はこれとどう向き合っているのか」ということを考えていたAluminaでした.それではまた.